FERRARI348tb
販売期間 1989年 - 1994年
デザイン ピニンファリーナ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドア クーペ(tb/GTB)
2ドア タルガトップ(ts/GTS)
2ドアスパイダー(スパイダー)
エンジン 90度V8 DOHC 4バルブ
最高出力 300ps/7000rpm
最大トルク 31.6kg/4000rpm
変速機 5速MT
駆動方式 MR(縦置きエンジン・横置きミッション)
サスペンション 前・後共:ダブルウィッシュボーン式
全長 4,230mm
全幅 1,895mm
全高 1,170mm
車両重量 1,465kg(tb/GTB)
ブレーキシステム 前・後共にベンチレーテッドディスク式
最高速度
0-100km/h加速
0-1000m加速
275km/h
5.6秒
24.7秒
先代 328
後継 F355

1989年、フェラーリはフランクフルト・ショーにて「348tb」「348ts」を発表。

それまでのフェラーリ・308/フェラーリ・328から全面的に改良されたその流麗なボディデザインは、前作に引き続きピニンファリーナの手によるもの。

大幅にモダナイズされ、サイドの大型エアインテーク部分がテスタロッサ風のフィン付きにデザインされていた。

テールランプもフェラーリ伝統の丸型4灯タイプから、テスタロッサ同様のルーバー越し異形タイプに変更されている。また、ヘッドランプは角型2灯式のリトラクタブルヘッドライトを採用している。

348シリーズの最大のトピックは、ボディ構造の変更である。フェラーリは長年、鋼管スペースフレームを基本骨格としていたが、348では一部に鋼管を残しつつもより一般的なモノコックフレームを採用していた。ただその影響か、フロント部分のシャシー剛性が不足していた模様で、特に初期モデルのドライバーからは「高速道路で車が真っ直ぐ走らない」といったクレームが多く聞かれた。このため代理店レベルで、ステアリングラックを重いものに交換する、フロント部分にストラットタワーバーを追加するといった対応を行っていたケースも多い。

フロント部分の剛性不足以外にも「オルタネーターの故障で車が動かなくなる」といったトラブルもよく報告されていた。

搭載されるパワーユニット「F119D」は90度V8 DOHC 4バルブの構造を継承。ボア85mm×ストローク75mm、3,405ccまでスープアップされたそれはボッシュ社のモトロニックM2.5で制御され、最大出力300PS/7,200rpm、最大トルク33.0kg·m/4,200rpmを発生した。1990年末には制御システムをモトロニックM2.7に変更し、エンジン型式も「F119G」に変更されている。またGTB/GTS/スパイダーは改良エンジンが搭載され、320PS/33.0kg·mを発生するに至った。これは強化バルブスプリングや高圧縮化、エキゾースト系の取り回しの変更などによるものである。

また、348シリーズはエンジンの搭載方法が変更されており、308/328が横置き式だったのに対し縦置き式に変更、重量バランスの最適化が図られていた。また、トランスミッションは横置き式が採用されている。

348」の車名は308/328と同様、排気量約3,400cc・8気筒のパワーユニットを搭載していることに由来する。そして、それに続く「t」は前述の横置き式トランスミッションであることを意味する「transverse」の頭文字であり、「b」はベルリネッタ、「s」はタルガトップモデルを意味している。

日本には1990年に正式輸入が開始された。当時の販売価格は1,650万円。

参考/索引文献wikipedia

 
 
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Total Car Service NARA SupercarSelectionに新たなマシンが入庫しました
フェラーリ348tb 今でも人気が衰える事のない、フェラーリエントリーモデルでもあります
コンディションの良い個体を厳選して仕入れを行っておりますが、当社では更に徹底的にメンテナンスを施して次のオーナー様の手元に旅立つ日に備えます
それでは今回の348tbがSuperCarSelectionとして仕上がっていくまでの工程をご紹介させて頂きます
こちらの車輛をご検討頂ける方は御遠慮なくお問い合わせください
全国各地へセルフローダーを使って納車に伺います
こちらの348は現在の走行距離は29,766km。もちろん実走行です
少し年代を感じる鮮やかなオレンジ色のメーターパネルはデザインは多少古さを感じるものの、非常に視認性が良好で、10,000回転まで刻まれたタコメーターはフェラーリエンジンがF1直系である事を感じさせずにはいられません。運転席に座りこみ、メーターを見るだけで高揚してくるのはやはりフェラーリだけが持つ独特の雰囲気がなせる技なのでしょう
メーターパネル含め、インパネ周りのコンディションは非常に良好です
ステアリングはMOMOのバックスキンタイプが延長ステアリングボスを介して装着されています
ステアリングやダッシュ周り、シフト周りのマテリアルの状態も非常に良好で、傷みを感じさせる部分は逆に少ない車輛です
この年代のフェラーリの内装デザインはシンプルではあるものの、まるでボディの床に直接座るようなローポジション、適切に配置されたペダルレイアウト、ゲート式のシフトが機能美を醸し出しています
エンジンレスポンスもシフトフィーリングも良好で機械的なコンディションもナイスです
このマシンにはドライバーズシート・ナビシートもレカロのSPGが奢られています
シートメーカー自体の好みは人それぞれあると思いますが、レカロは世界最高のシートメーカーとして人間工学に基づいた設計になっており、フルバケットタイプとは言えスポーツ走行はもちろんの事、街乗りや長距離移動でも疲れ知らずのすぐれものです
最近は社外シートは保安基準の問題で、RECARO、BRIDE以外のシートは衝撃試験の証明書が発行できないので車検に通らなくなりましたね。今回装着されているシートはその当たりの心配は無用です。シート自体もすれや破れも無く、コンディションは左右シートともGOODです
きちんとシリアル番号が入った証明がありますので安心ですね
さて内装・スイッチ類の点検を行った後は、いよいよ各機関部分の点検・整備を行っていきます。
当社ファクトリーには低床車でも傷つけることなくメンテナンスが可能な低床車対応のメンテナンスリフトが三種三台設置されています
早速リフトアップして点検作業に入っていきましょう
一般のお客様は普段はなかなか見れない部分なので、下回り・足回りはもっとも気になるところではあるでしょうね。是非このページを参考になさってください
 
下回りは流石フェラーリ。この年式のモデルであっても空力を最大限考えてフルフラット化されたアンダーパネルが装着されています。この空力パネルはベンチュリー効果を最大限発揮する様に設計されていますね。車高の低いフェラーリはこのアンダーパネルを破損している事が多く、またそのパネル一枚一枚が非常に高いので中古車の場合、このパネルが欠損している事があります
もちろんこの車輛は全てのパネルがきちんと装着されています
 
エンジン回りを見ていきましょう
エンジンおよびトランスミッション周りの状態も良好ですね
エンジンオイルの漏れ・滲みも殆ど見あたらず、この車輛がきちんとメンテナンスを受けて来た車輛だという事が良くわかります。エンジンオイルの状態は良好です。汚れも酸化も殆どなく、前回のオイル交換が2000km前なので当たり前と言えば当たり前なのですが・・・
油脂類と言うのは人間にとっては血液の様なものですので、オイル管理を怠ると要らぬトラブルを招いてしまいます。乗る乗らない関係なく、定期的に点検・交換をしてやりたいものです
 
サスペンション周りを見ていきます
前後ともダブルウイッシュボーン形式のサスペンション構造です
ダブルウィッシュボーン形式のサスペンションはフォーミュラカーからフィードバックされている技術であり、走行中のアライメント変化を最小限に抑えてくれる優れた構造です
その代わり、サスペンションアームの数が増えてしまい、ブッシュの数も多いのでコストが掛かる仕組みでもあります。もともとコスト度外視のフェラーリですからその当たりのコスト増しよりも走りを追求しているので良い仕組みの足回りを選ぶのは当たり前の事ですね
 
ダブルウイッシュボーンの場合は前述したようにブッシュが多用されています
ブッシュはアライメント、サスペンションジオメトリーを決める支点・軸点になるため、ここのブッシュが傷んでいると設計上のサスペンションの動きが出来なくなってしまいます
ブッシュが傷んでいてはいくらアライメントテスターで1G時のアライメントを揃えても走行中の負荷で変形してしまうので全く意味がありません。
ですので当社ではサスペンションアームのブッシュを一つ一つ確認していきます
 
フロントブレーキの状態も良好ですね
ブレーキのフル―ド漏れなども無く、キャリパーシール・ピストンの状態も良好です
ブレーキパットやローターの残量も問題なく、ハブ周りの清掃とグリスアップを施しおきました
サスペンションアームやボディには走行中についた小傷等で下回り塗装が剥がれている部分があります。小さな錆がボディの錆へと伝染しボディを痛めていく原因になりますので錆を落とした後錆止め塗料を塗っておきます
 
リアのブレーキの状態も申し分ありません。サイドブレーキの引きずりも無く、パット・ローターも現状のままで問題なく使用して頂ける状態です 
入庫時の整備点検の際にはタイヤ・ホイールのバランスの確認も行います
ホイールバランスが狂っていると、走行時の振動の原因となりせっかくのフェラーリでのドライブが興ざめしてしまいますからね。
 
 タイヤの状態も一通り確認しておきます
タイヤの溝、摩耗具合、ヒビ割れ等の痛みの確認を行います
タイヤは車の運動性能において最も重要な部分ですので釘一本見逃すことはできません
エンジン周りの点検に入ります。プラグやプラグコードの状態を確認
最適な火花・点火時期である事を確認します。高回転エンジンの場合はミスファイヤ(失火)は最悪エンジンにダメージを与えるだけでなく、せっかくのフェラーリサウンドが粗雑なモノになってしまい、これまた興ざめしてしまいます。
プラグを外し、プラグギャップを確認したのち完全な状態でセットアップを行いました
エアクリーナーのダクトに亀裂が無いかも確認します。経年劣化で樹脂・ゴム部分の劣化が進んでいる個体もありますので、神経質に確認しておきました
ハイパフォーマンスカー故に止まるという事は非常に大事なファクターです
ブレーキフル―ドの液量だけでなく、劣化・酸化状態の確認を行います
ブレーキフル―ドは水分を吸収しやすいので液量だけでなく、劣化具合は少なくとも一年に一回は点検してやりたいものです
エアコンに関してはトラブルが出てからでは修理代が非常にかさんでしまう部分です
エアコンガスの循環状況・ガス圧・ガス漏れ等を確認していきます
この車輛もばっちりエアコンが作動してくれていました
バッテリーはオプティマ製です
サイズも大きいバッテリーが装着されています
バッテリーは通常のメンテナンスフリーバッテリーでは2年ごとには交換してやりたいですね。今回はオプティマですので、バッテリーの状態を確認したうえでフルチャージしてから乗せておきました
トランク内のフューズBOX内のフューズも一つ一つ確認していきます
リレーの作動状況もきっちり確認しておくことも大事なポイントです
年式が経ってくると電装関連のトラブルが増えてきますので、こういった電気周りの確認は怠らずにやっておきたいところですね
ポイントを押さえた整備を施してやったエンジンは快調に回ってくれます
高回転のレブまでよどみなく回る珠玉のエンジンのレスポンスと、その澄んだサウンドはフェラーリオーナーならずともアクセルを踏み込んでみたい、どこまでもこいつと走っていきたいと思わずにはいられません
整備も最終段階に入ってきました。足回りやブレーキ回りの総仕上げとして当社の3D四輪アライメントテスターにてアライメントの測定と調整を行います。普段からレース活動で素晴らしい成績を収められているのも高いサスペンションのセッティング能力だと自負しております
四輪アライメントはただタイヤの向きを合わせれば良いというだけでなく、車輛運動中の動きを全て決めていくことになりますから、348の様に高速走行域の安定性が製造時から問題視されている車輛はきっちりポイントを煮詰めて合わせてやりたいところです
フェラーリが採用しているダブルウイッシュボーン形式のサスペンションは前述した様に、走行中のアライメント変化を出来る限り抑える構造になっています。これによりドライバーのステアリング操作とタイヤの接地状況、ロードインフォメーションを的確にシンクロさせていってくれます
もちろんそれはきちんとサスペンションがセットアップされている場合の話ですが・・・
この348はビルシュタインのショックとアイバッハのスプリングの組み合わせの車高調がセットアップされていますので、348のウイークポイントでもある高速走行時のフロントの接地感の欠如を、車高の調整と四輪アライメントの調整、更に非常に手間のかかる作業ですが、ダブルウイッシュボーンの構成アームのリンク部分を全て一度緩めてブッシュのフリクションを抜き、更に1G姿勢への減衰特性を計算して1G+アルファで締め直す作業を行いました

試乗後にもう一度アライメントの測定を行います。ブッシュのなじみ等によるアライメントの誤差も見逃しません。乗り味の調整も同時に行い。試乗点検も完了しました
そこらの348とは一味も二味も違った安定感のある乗り味に仕上がりました
 お問い合わせは担当仲尾まで!0744-32-0550些細な御質問でも御遠慮なくお問い合わせください
整備関係が一通り仕上がりましたので次は内外装のメンテナンスに移ります